医系小論文(11)- 「健康」
「健康」とは普通に考えれば、病気のないことである。しかし、疾病構造の変化により、感染症から、生活習慣病にその中心がシフトし、慢性的な病気を抱える人、とくに高齢者などの「健康」は、そんなに簡単に定義出来なくなった。
1946
年、WHOは「健康とは、単に疾患がない、あるいは虚弱でないというだけでなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態のことである」と定義した。こ
れは、たんに病気が欠如した状態ではなく、積極的に「良好な状態」として定義したところに意義がある。身体だけではなく、精神や、社会にも目を向けている
ところにも注目したい。
しかし、「良好」というのはわかりにくく、さらに多様な「健康」をとらえるために、「自己実現」「セルフコントロールの
レベルアップ」「環境との調和」といった観点で健康をとらえるようになった。1986年のWHOが開催した国際会議で採択されたオタワ憲章も、同様の重要
性を述べているのだ。
つまり、様々な状況にある人々が、それぞれの「健康」をコントロールし、その自己実現を達成出来るようにならねばならない。そのためには自然や社会という環境を改善していく必要があるというわけだ。そうした総合的な判断として、「健康」をとらえていくべきだろう。
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